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小切手

ご存知の通りアメリカは小切手社会で、ほとんどすべての人が小切手を使用します。クレジットカードを使うようになってからは、買い物やレストランで小切手を使う人は少なくなったそうですが、今でも家賃の支払いや電気・水道・電話料金、大学の授業料などはほとんどが小切手での支払いです。
たいていの人はご覧のような小切手帳を持っていて、すぐに取り出して使えるようになっています。1冊に40から50枚の小切手がつづられています。
小切手にはあらかじめ、自分の住所や銀行の名前、口座番号などが印刷されています。
小切手を使用するときには、日付、相手の名前(会社名)、金額、メモ、サインを記入します。面白いのは金額の書き方で、数字と英語の両方で書かなくてはいけません。例えば左の例では、20.55と数字を書いた下に"twenty and 55/100"と英語を書きます。¢の部分は百分の幾らで書くところも面白いです。最初は数字が英語ですらすら書けないので結構戸惑います。数字の欄は必ず左詰めで書き、余白には横線を引いておきます。あとから数字を書き足すことが出来ないようにするためです。メモの欄には覚書のようなことを書いておき、最後にサインをします。
受け取った人はこれを自分の銀行に持っていき、現金化または自分の口座にお金を入れます。そして、発行した人の口座からお金が引き落とされます。自分の発行した小切手は、処理が終わると最後に自分のところに戻ってくる(もしくはコピーが送られてくる)ので、何に幾ら使ったか、また相手がちゃんと受け取ったかどうかが分かります。
また小切手の便利なところは、このように請求書と一緒に封筒に入れて郵便で送れることです。電気・ガス・水道・電話・携帯などの料金は全てこの形式です。また、家主さんのところへ家賃を持っていくときも小切手で渡しますし、大学の授業料も小切手です。もちろん、大きな店のレジでも使えますが、「two hundred seventy....」と小切手に記入するのは結構時間がかかるので、レジは長蛇の列になりやすいです。
若干面倒な面もありますが、小切手帳とクレジットカードさえ持っていれば現金をほとんど持ち歩く必要が無いという意味では非常に良いシステムだと思います。日本に類似のシステムが全く無いのは不思議な気もします。



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